Good Luck! 「頑張って」じゃあなく

 中井久夫の『隣の病い』が今年2010年3月に文庫本になった。
 さっそく取り寄せて読むのだが、私にはむつかしい(ものが多い)。
 その中に、ほっとするような一文があった。
 「頑張れ」と「グッドラック」。
 わずか2頁なので、コピーして紹介する。
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 注釈は不必要だろう。
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 私たちの言葉に「Good Luck」に相当する適当なものがないために、
つい「頑張れ」と言ってしまう。
 のみならず、口癖のように「頑張れ」と安易に言う。
 言われる。
 グッドラックが、とりたてて「いい言葉」とも思わないし、
すべてのケースで適当かどうかということはもちろんある。
 そういうことを差し引いても「頑張れ」というのは言わない方がいい。
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 ひとつ、自分自身の「頑張れ」度をテストしておくのもいいとおもう。
「頑張れ」という用語を使わないで、何日過ごせるか?やってみるのだ。
 もう一つは、一日に何度「頑張れ」という言葉を聞かせられるか?数えてみる。
 驚くほどの結果になるはず…。

隣の病い (ちくま学芸文庫)

隣の病い (ちくま学芸文庫)